Abouラオス

昨年2009年10月29日〜11月4日の一週間、スタッフsawa_sawa_が初のラオスへ行って来ました。そこでラオスの伝統文化の一つ、織物を体験してきました!今回はその織物体験をレポートします。

まずは練習。平織りをやってみる

まずは、織り機のコツをつかむため、地糸で平織りを6〜7cmほど練習します。平織りはタテ糸とヨコ糸を1本ごとに交互に交差させて織る基本的な織り方です。踏み木を足で操作し、杼(ひ)、つまりヨコ糸を入れ、筬(おさ)で打ち込みます。

筬とは、織り幅やタテ糸の密度を一定にする織り機についた用具で、ヨコ糸を打ち込む時に使うものです。
このとき、「踏み木」を左右交互に踏みますが、右足で踏んだら右側から杼(ヨコ糸)を入れ、左足で踏んだら左から杼(ヨコ糸)を入れます。なお、織りは必ず一つの糸を行って反すのが基本なので、右側から入れたら左側へ、今度は左側から右側へ戻して1回の作業となります。

織りに慣れた方の音は、「シュー、トントン」とリズムよく、楽器のように聞こえます。最初の「シュー」は杼(ひ)でヨコ糸を滑らす時の音、「トントン」は筬(おさ)でそのヨコ糸を手前に打ち込む音なのですが、初心者の私が実際にやってみるとそうは簡単にいきません。右利きの私は右手で作業するときは音が出るのですが、左手のときは音が出ないのです。

また交互に踏む踏み木に足を乗せることが難しい。慣れない竹馬に乗る感じでしょうか!?半分宙に浮いているので足を乗せるというより、足で押さえると言った感じ。両足で押えるのに不安定なため、ついつい踏み木から足をはずしてしまうのです。このコツをつかむのに苦労しましたが、コツをつかんでしまえばもう大丈夫!左右交互にリズムに乗ることができました。

筬(おさ) 筬(おさ) 踏み木
  • 左右上:筬(おさ)
  • 左下:踏み木

いよいよ柄入れ

緯糸紋織り(よこいともんおり)

苦労しながらも何とか平織りを6〜7cmほどして、ここでいよいよ選んだ柄を入れます!
この柄を入れるのがまた一苦労(汗)。これは初めてやりました。以前、沖縄の「みんさー織り」を体験したことがあるのですが、柄入れは工房の方がしてくれたので、実は平織りしか経験していないという事がここでわかりました。

まず先ほど作った図案を元に全体で何目あるかをざっと計算し、柄と柄の間隔を決めます。この時、柄が増えると目を数える方が大変だと思って柄を少なくすると、逆に柄なしの目を数えるのも大変になります。
出来上がりの長さ・幅を考え柄の大きさや柄と柄の間隔がバランスよくなるように配置します。

柄と柄の間隔について先生が「5目あけたら?」と教えて下さったので、その通りにし、再び連続模様を描きました。これを元に、再び織っていきます。

前編で選んだ柄を複数図案化 帰国後わかりやすく図案化
  • 左:前編で選んだ柄を複数図案化
  • 右:帰国後わかりやすく図案化

最初の目がわかりづらいので先生にすくってもらい、その後は自分一人で目をすくいました。図案の黒く塗りつぶしたところが目をすくうところです。
物差しのように薄く長い竹を使って左手で糸をすくい、右側から竹を挿入するようにします。タテ糸は2本どりなので、2本で1本と数えてすくいます。左の写真は図案の1段目をすくったところ。最初の1目はすくわず、2目すくって1目休んで、2目すくって7目休む、この連続を行うと写真のようになります。

柄を入れる時にすくう目とすくわない目がある 柄入れ。一段目のタテ糸をすくったところ
  • 左:柄を入れる時にすくう目とすくわない目がある
  • 右:柄入れ。一段目のタテ糸をすくったところ

この作業をしながら「そうか!」と納得しました。というのも、この旅に行く前に読んだ注意書きに「織りを選択された方は爪を伸ばしておくと糸がすくいやすいでしょう」と書いてあった意味がようやくわかったからです。そう、爪がないとこの細かい作業はできないのです!!!
旅行前やスポーツをする前はたいてい爪を切るのですが、この時は注意書き通り切らずに伸ばしたままにしていきました。気をつけながら爪を伸ばしていて良かったです、とっても役に立ちました。

長い竹でタテ糸をすくい終わったら、柄用の色の異なったヨコ糸(濃いピンクの糸)を通し、そのあと地糸(銀色の糸)を通します。
既にご説明したように織りは必ず行って反すのが基本なので、柄用のヨコ糸、地糸を通します。これで1回(1セット)の作業です。
この作業を2回(2セット)繰り返し、計4段を一列とします。

この模様は7列(写真右上段・図案参照)で構成されていて、先述のとおり1列に2色の糸を2回通すので4段、7列ということは合計28段織ることがわかります。

濃いピンクの後は色を変え、今度は1段に2色使います。

なお、最初の模様は追加した色が単色なので「連続緯糸紋織り(れんぞくよこいともんおり)」、次の模様は色をかえたので「不連続緯糸紋織り(ふれんぞくよこいともんおり)」となります。
同じ段に2色以上の色を増やす時は、その都度色を足して結び目を作り、糸と糸がからまらないよう注意しなければなりません。色を増やせば増やすほど手間と労力が増えることがわかりました。

長い竹でタテ糸をすくう作業。爪を伸ばしていて役に立ちました。 この模様は7列構成。合計28段織る。 連続緯糸紋織り(れんぞくよこいともんおり)と、不連続緯糸紋織り(ふれんぞくよこいともんおり)
  • 左上:長い竹でタテ糸をすくう作業。爪を伸ばしていて役に立ちました。
  • 右上:この模様は7列構成。合計28段織る。
  • 左下:連続緯糸紋織り(れんぞくよこいともんおり)と、不連続緯糸紋織り(ふれんぞくよこいともんおり)

この柄は、4段まですくうとそのあとは繰り返しのパターンとなるため、一度すくったパターンを「キープ」しておきます。このキープがのちのち役に立ちます。

同じパターンを繰り返す場合、当然同じ目をすくうわけですが、毎回すくうのは大変です。そこで、今回のように一つのパターンが数回繰り返される場合は(この柄でいうところの1・4・7段目、2・6段目、3・5段目は同じパターンです)、そのパターンをすぐ織れるように「キープ」しておくわけです。

キープの仕方はいろいろあるようですが、この工房では一度すくった目のタテ糸を別の糸で一周ぐるっと括り、織り機の左右にある糸を引っ掛ける箇所に引っ掛けておきます。こうしておくと、同じパターンを織るタイミングが来たときに目をすくう作業をせずにすぐ織れるというわけです。

左写真の上段2枚はこの工房の方が織っていた織り機の写真ですが、円で囲んである織り機の左右に引っかけている糸がキープしている糸です。この「キープ」が多ければ、その分、必然的にキープする作業が増えるので手間がかかります。かつ、ここに色を多数入れれば、さらに手間がかかるというわけです。
今回私がキープしたのは全部で4箇所。他の織り機には何本もの「キープ」があるので、私よりも複雑な模様を織っていることがわかります。

キープ(1):円の部分がキープの部分。この(1)写真よりも、次写真(2)の織りの方がキープする本数が多いため複雑な柄になる。 キープ(2):円の部分がキープの部分。前写真(1)よりも、この写真(2)の方が複雑な柄になる。 今回の織りは3種のパターンが2〜3回繰り返される。それらをすぐ織れるように「キープ」する
  • 左右上:円の部分がキープの部分。左上写真よりも、右上写真の方がキープする本数が多いため複雑な柄になる。
  • 右下:今回の織りは3種のパターンが2〜3回繰り返される。それらをすぐ織れるように「キープ」する。

織物は、すくった目が裏になるので、柄のチェックは織り機の下からのぞきこんで行います。

ここまで織ると慣れたもので、もう先生を呼ぶこともなく自分で全てをこなす事ができました。最後にまたピンクを入れ、あとは地糸がなくなるまで平織りを続けます。

できあがり裏(実際織っている時に見ている柄) できあがり表(織っている時は下に向いているため見えない)
  • 左:できあがり裏(実際織っている時に見ている柄)
  • 右:できあがり表(織っている時は下に向いているため見えない)

この頃になるともう時間は午後3時過ぎ。日が陰り少し暗くなり、屋外の作業だったため、織りの目が見えづらくなってきました。私は入り口近く一番端の織り機でまだ光が入る場所でしたが、織り機で囲まれた奥で作業する方は自然光が入りづらく暗くて見えない状態でした。日没は17:30過ぎですが、16時頃になると、手前で作業している人でも場所によってはみえなくなっていました。
作業は17時まででしたが、ライトは天井にしかなく手元にはありません。それでもみなさん黙々と作業を続けていました。目を細め、こすりながら、それでも織り目を数え、一段でも多く織りたい!との思いが強く、無心で織っていました。

また、このペンマイギャラリーでは、住み込みで働いている家族もいるので、学校を終えた子やご飯を待っている子が現れ、織っているママや染物をしているパパに「まぁだ??」というような顔をしてのぞきこむかわいらしい仕草が見られました。

『きっと、日本もひと昔前はこうだったのではないか!?』と思う光景でした。日の出とともに働き、日没とともに仕事を終え、一家団らんで過ごす、なんともシンプルな生活です。現代日本人は時間に追われ、窮屈な生活を強いられているように思います。電子化が進んで生活は豊かに楽になりましたが、人間本来の営みは薄れてしまったように思います。
無理なく、無駄なく、必要なものを必要な時にだけというエコスタイルを垣間見たような気がしました。

  • 商品の特長
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  • ラオス商店が目指すこと
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    “地球と未来の子供たちのために”をモットーに、少しでもラオスの人達の生活をささえる力になれるように運営・活動しています。